ミクロの世界その1宇宙の次はミクロの世界を見ていきます。
極限(極大、極小)の世界を探求するという知的欲求は、なんていうか人間の本能のように思います。

コップ一杯の水(180ml)には、およそ6x10の24乗個の水分子があります。
水分子は化学式でH2O(2は小文字)。
1個の酸素(O)が2個の水素(H)と共有結合した分子です。
酸素の原子は、中心に原子核があり、原子核の周りに8個の電子(素粒子の一つ)が存在します。
酸素の原子核は8個の陽子と8個の中性子で出来ています。
1個の陽子、1個の中性子はそれぞれ3個のクォーク(素粒子の一つ)から出来ています。
左図は KEK の Web pageから引用しました。
素粒子の詳しい説明は、次回にします。
ここでちょっと脱線
電子の荷電は-1です。原子核の中の陽子の荷電は+1で、中性子は荷電ゼロです。8個の電子と8個の陽子で8*(-1)+8*(+1)=0となり、酸素原子はトータル電荷ゼロになります。
8個の電子は8個の陽子とクーロン力(電磁力)で引き合っています。
ただ単に引き合っているだけだと、電子は原子核まで落ち込んでしまいますが、電子は不思議な性質を持っています。
それは電子は質量を持つ粒子であると同時に、波の性質も併せ持っているということです。波である電子が原子核の周りを周回するためには、軌道長は波の波長の整数倍である必要があります(ボーアの量子条件)。

そのため電子の軌道は飛び飛びの値をとり、ある最低エネルギーの軌道(1s軌道)より内側には落ち込むことはなく、また電子へのエネルギーの授受のない場合は一定軌道を回り続けます。
酸素原子に比べて酸素の原子核は1万分の1程の大きさになります。
この原子核の中に8個の陽子と8個の中性子が詰まっているのですが、陽子は+同士の荷電にもかかわらず普通斥力によってバラバラになることはありません。それは原子核内に核力が働いているためです。核力の正体は改めて紹介します。
あと電子は原子核に比べてももの凄く小さい(残念ながら不確定性原理のため正確な大きさを知ることは出来ません・・・1.0×10^(-20) cm以下)ので、原子は結構スカスカです。今から100年ほど前、ラザフォードとその弟子達がアルファ線(ヘリウムの原子核)を金箔に当てることによって始めて原子内部の構造を明らかにしました。
究極のミクロ物質の探求は百数十年前から行われてきましたが、いまだ研究の途上です。
次回は素粒子についてお話しします。
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posted by SR400 at 15:09|
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