2013年11月15日

抗ガン剤種類その1(従来の抗ガン剤について)

抗ガン剤には大きく分けて、従来の抗ガン剤(化学療法薬)、分子標的治療薬、ホルモン療法薬がある。まず従来の抗ガン剤について取り上げる。

1.従来の抗ガン剤種類

アルキル化剤、代謝拮抗剤、抗がん性抗生物質、植物アルカロイド、プラチナ製剤などの種類がある。

1)アルキル化剤
アルキル化剤は細胞分裂に働きかけ(DNAの分裂を阻害する)、細胞増殖を阻害する。細胞周期非特異的薬剤である。
アルキル化剤は、マスタード系、ニトロソウレア系、ヒドラジン系などの種類がある。

@マスタード系
第一次世界大戦時の毒ガス研究から偶然発見された。
シクロホスファミド(商品名:エンドキサン)、イホスファミド(商品名:イホマイド)、メルファラン(商品名:アルケラン)、ブスルファン(商品名:ブスルフェクス、マブリン)などがある。

商品名エンドキサンは強い骨髄抑制作用がある。小生は9年前の骨髄移植の時、前処置剤として致死量のエンドキサンを投与された経験がある。点滴投与された後、頭の中が真っ白になり、当時の記憶があまりない。強烈すぎて記憶から抹消されたらしい 笑。

Aニトロソウレア系
尿素の水素原子が一つだけニトロ基に置き換わった構造をもつ化合物である。
ニムスチン(ニドラン)は脳腫瘍の治療によく使用される。多剤併用では消化器癌、小細胞性肺癌などにも使われることがある。その他の代表薬剤としてラニムスチン(サイメリン)、カルムスチン、ロムスチン、セムスチンなどがある。

Bヒドラジン系
ダカルバジン、テモゾロミドなどがある。

2)代謝拮抗剤
代謝拮抗剤は、核酸類似物質をがん細胞へ取り込ませる、葉酸の合成を阻害するなどによってDNA合成を阻害する。すなわちがん細胞の増殖を抑制する。細胞周期特異性薬剤(細胞周期Sに作用する)である。
作用機序により、葉酸代謝拮抗薬、ピリミジン代謝拮抗薬、プリン代謝拮抗薬などに分類される。

@葉酸代謝拮抗薬
がん細胞の増殖に必要な葉酸の働きを妨害する。
メトトレキサート(商品名:メソトレキセート)、ペメトレキセド(商品名:アリムタ)などがある。

Aピリミジン代謝拮抗薬
下記のような核酸類似物質によって、DNA合成を阻止する。
5-FU、カペシタビン、S-1、シタラビン、ゲムシタビン、エノシタビン、テガフール、カルモフール、ドキシフルリジンなど。

Bプリン代謝拮抗薬
下記のような核酸類似物質によって、DNA合成を阻止する。
メルカプトプリン(6-MP)、フルダラビン、ペントスタチン、クラドリビン。

3)抗がん性抗生物質
土壌に含まれるカビなどから培養されたもので、がん細胞の細胞膜を破壊したり、DNAまたはRNAの複製や合成を阻害する。
細胞周期非特異性で濃度依存性の抗ガン剤である。

マイトマイシンC(商品名:マイトマイシン)、ドキソルビシン(商品名:アドリアシン)、エピルビシン(商品名:ファルモルビシン)、ダウノルビシン(商品名:ダウノマイシン)、ブレオマイシン(商品名:ブレオ)などがある。

4)植物アルカロイド
植物アルカロイドは強い毒性を示し、抗がん剤として用いられる。イリノテカンやエトポシドなどのトポイソメラーゼ阻害剤と、ビンクリスチンやドセタキセルなどの微小管阻害剤があり、がん細胞に対するはたらき方が異なる。細胞周期特異性薬剤である。

@トポイソメラーゼ阻害薬
トポイソメラーゼは、DNAの二本鎖らせん立体構造を解きほぐす酵素である。トポイソメラーゼ阻害剤は、その働きを阻害することによって、DNAの分裂を阻害する(がん細胞分裂を阻止する)。細胞周期S〜G2に作用する)
イリノテカン(商品名:カンプト、トポテシン)、ノギテカン(ハイカムチン)、エトポシド(商品名:ベプシド、ラステッド)などがある。

A微小管阻害剤
微小管は細胞を構成する成分の一つであり、細胞分裂の過程では、微小管が重合したり、重合した微小管がバラバラになる(重合状態から脱する)必要がある。この微小管のはたらきを阻害するのが微小管阻害剤である。

ア、微小管重合阻害薬 
ビンブラスチン( 商品名:エクザール)、ビンクリスチン(商品名:オンコビン)、ビンデシン(商品名:フィルデシン)、ビノレルビン(商品名:ナベルビン)
細胞周期Mに作用する。

イ、微小管脱重合阻害薬
パクリタキセル(商品名:タキソール)、ドセタキセル(商品名:タキソテール)
細胞周期G2〜Mに作用する。


5)プラチナ製剤
白金の錯体の中には、アルキル化剤と同様に、DNA分裂を阻害する働きのあるものがある。すなわちDNAの二重らせん構造に白金が結合しDNAの複製を阻害する。さらにはアポトーシス(癌細胞の自滅)へと導く作用もある。細胞周期非特異性薬剤であり、濃度・時間依存薬剤である。

第一世代:シスプラチン(商品名:ブリプラチン、ランダ)
第二世代:カルボプラチン(商品名:パラプラチン)
第三世代:オキサリプラチン(商品名:エルプラット)


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posted by SR400 at 19:38| Comment(0) | 抗ガン剤 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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